完全防水?ゴアテックスの作業用合羽(特徴・製品紹介・活用事例)

雨に濡れる可能性がある仕事には合羽が欠かせません。長時間過酷な環境で作業するからこそ、合羽は快適に着れるいいものを使用したいところです。

優れた防水性と快適性を誇る生地「ゴアテックス」を使用した合羽について紹介していきます。

防水耐水性・撥水・透湿とは?

現代の合羽はどんどんと進化しており、その性能を示すのが「防水耐水性」「撥水性」「透湿性」となります。

防水耐水性

防水性は、生地の内部に水が侵入しないことを指します。糸を編み込んで作られたウェアは、糸と糸との隙間が発生してしまい、どうしても水が染み込んでしまいます。合羽では、このような問題を解決するために、生地の裏面に水を通さないフィルムをラミネートし、ウェア内部への水の侵入を防ぐ構造になっています。

耐水性はウェアがどれくらいの水圧でも水が染み込まないかを指す数値です。耐水圧は「10,000mm」といった形で表記され、耐水圧10,000mmの場合は、内径の面積が1c㎡のパイプに10,000mmの水を入れても生地に水が染み込まないということになります。耐水圧の数値が高ければ高いほど優れた耐水性を誇り、JIS規格では耐水圧2,000mm以上が合羽と定められています。

撥水性

撥水性とは生地が水を弾くかどうかを指す性能です。水を弾いて合羽の表面を水滴が滑っていけば水が生地に染み込むことはありません。撥水性を維持できると、生地への浸透を防げるため、ウェアの内部への水の侵入を予防できます。一般的には生地の繊維にシリコン樹脂やフッ素樹脂をコーティングすることで撥水性が発揮されます。

透湿性

透湿性は空気中の水蒸気をどれだけ通せるかを示す値です。透湿性が高ければ着用時に感じる蒸れが少なくなり、より快適に着用できます。透湿性は生地1㎡あたり、24時間で何gの水蒸気を透過できるかを表す「g/㎡ - 24h」で表記されます。透湿性の高い合羽であれば、汗をかく仕事やアクティビティでも快適に着用できるのが特徴です。

作業用合羽を選ぶ際のポイント

作業用の合羽を選ぶ際には、作業に適した性能を持つ合羽を選ぶ必要があります。性能が足りない合羽だと、作業中に雨が中に入ってきたり、蒸れすぎて体温がこもってしまい熱中症になったりと、作業に支障がでてしまいます。性能の見極め方を理解して後悔のない合羽選びができるようになりましょう。

防水性能

防水性を示す「耐水圧」は、現場作業の場合10,000mm以上をおすすめします。濡れたところに座ったり、荷物の運搬のために肩紐をかけたりすると、どうしても生地の表面に水圧がかかってしまいます。「どれくらいのレベルの防水性が必要なのかわからない…」という方は、耐水圧10,000mm以上の合羽を選んでみるといいでしょう。

透湿性能

透湿性は快適な作業を行うためにもできるだけ高いものを選ぶことをおすすめします。「透湿性10,000g/㎡ - 24h」以上の性能を持っている合羽を選択しておけば、酷い蒸れを感じることはありません。着用時間が長かったり、運動量が多いと感じるのであれば、さらに透湿性の高いものを選択するといいでしょう。

作業性能

合羽と一口にいっても、作業用途によって適した性能は異なります。ヘルメットの下にフードを入れられるようなメットインフードの機能があるもの、夜間作業時の安全を確保する反射材がつけられたものなど、様々な仕様があるのが特徴です。作業の内容をよく考えて、必要な機能を満たしたものを選ぶことが大切です。

完全防水?ゴアテックスの特徴

合羽に使用される生地は多種多様なものがあり、その性質や特徴は生地によって様々です。数ある合羽の生地の中でも特に評価が高いのが「ゴアテックス」と呼ばれる生地。なぜ評価が高いのか、その特徴や性能について紹介していきましょう。

特徴

ゴアテックスは天候の変化が激しく運動量の多い、登山のような過酷な環境で主に使用されています。厳しい環境でも快適に着用できることから、ゴアテックスは様々なスポーツブランドやアウトドアブランドで採用されている生地です。

フッ素樹脂(PTFE)を利用した防水膜にナイロンやポリエステルなどの生地をラミネートした多重構造の生地により、高い防水性、透湿性、防風性が得られ、合羽としては申し分ない性能を持っています。多重構造をしているため、ハードな使用環境でも長期間にわたって利用できる耐久性の高さも魅力です。

防水

ゴアテックスは優れた防水性を誇っており「耐水圧30,000mm」以上となっています。耐水圧に関して、10,000mm以上のものをおすすめしていましたが、ゴアテックスはそれを遥かに上回る性能を持っています。突然の暴風雨に見舞われる可能性が高い登山の分野で培われた防水性は作業用の合羽としても活躍すること間違いなしです。

透湿機能

ゴアテックスは防水性の高さだけでなく、透湿性の高さも魅力です。こちらも「10,000g/㎡ - 24h」をおすすめしていましたが、ゴアテックスの透湿性は「25,000g/㎡ - 24h」以上となっています。モデルによってもこの数値は異なりますが、異次元の透湿性といえるでしょう。この性能の高さの秘密は、1c㎡に14億個もの微細な孔を持ったフッ素樹脂素材の防水膜によるものです。この小さな孔は、水は通さず、水蒸気は通すサイズのため、高い防水性と透湿性を併せ持っているのです。

メリット

ゴアテックスは、高い防水性と透湿性を持っているだけでなく、耐久性や撥水性も高いのが特徴です。十分すぎるほどのスペックは、憂鬱な雨の日の作業を間違いなく快適にしてくれます。ゴアテックスは手入れも家庭用の洗濯機でもできてしまうため「撥水性が落ちてきたな…」と思ったら気軽に家でメンテナンスできる点も魅力です。

ゴアテックスの作業用合羽のご紹介

ゴアテックスの生地を使用した高性能な作業用合羽の具体的なモデルについて紹介していきましょう。

製品紹介①AP2500

AP2500はヘルメットを使用する環境で特に活躍するモデルです。フードをヘルメットの中に入れ込める構造をしているので、フードで視界が狭くなってしまう心配もありません。袖も二重構造になっているので手をあげての作業が多くても腕に水が侵入しにくくなっています。長靴装着時に裾を絞り込めるベルクロ付きです。

製品紹介②AP2000

AP2000はシンプルな合羽で、長靴装着時に裾を絞り込めるベルクロがついています。できるだけ価格を抑えて、ゴアテックスの性能を体感したい人におすすめのモデルです。

製品紹介③AP2700

AP2500の機能性に静電素材を利用し、スパークの発生を抑えた安全性の高いモデルがAP2700です。静電気帯電防止作業服の規格「JIS T8118」に適合した安全性で、危険物などを扱う現場でも安心して利用できるモデルとなっています。

製品紹介④AP2200

AP2000の機能に反射材が装着されたモデルがAP2200です。50mm幅の大きな反射材を使用しているので、夜間の作業でも視認性に優れています。反射材付きですが、洗濯機で丸洗いできるのも魅力です。

活用事例・導入事例

ゴアテックス素材の合羽を導入された鉄道会社、電力会社、消防機関、飲料メーカーなど、多様な業種のお客様から

  • ゴアテックス素材の合羽は、透湿性があって蒸れにくく快適
  • 耐久性があり、傷みにくく長い間使用できる
  • 蒸れなどの不快感が少なく作業に集中でき、作業効率があがる

など、導入してよかったとの声が寄せられています。

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